真夏の危険地帯2

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「葛城くん」
 涼子は後ろに控えていたいかにも体育会系という感じの大柄な男を呼んだ。
「お願いね」
 やがてベネチアンマスクがステージの袖へと引っ込むと、アンコールの声と何が何だかわからないような熱狂がさらに大きくなった。
 ベネチアンマスクは優花が用意していたポカリスエットのボトルを掴むと、浴びるようにゴクゴクと一リットルの大方を飲み干した。
「サンキュ」
 ボトルだけまた優花に返したベネチアンマスクは、待っていた葛城とともにステージ裏へと消えた。
「な、誰? 誰?」
「え、あんなすごいギタリスト、いた?」
「ひょっとして、ガイジンとか?」
「にしてもすんげ、盛り上がり!」
 ファンのみならず、スタッフのほとんどにとってもギタリストの出現はサプライズだった。
 ステージではアンコール最後の曲がそろそろ終わろうとしていたが、メンバーがステージから退いた後も熱狂はなかなか収まりそうになかった。
 猛暑の七月、横浜の夜のことである。


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