そばにいたい2

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「だって、中学で仲良かったんだろ? 表と裏と陰とかって」
「だーっ! それもう過去よ、過去! それに裏と表は力と甲本ってのは周知だったけど、陰とかっての、甲本が勝手に言ってるだけだから」「ああ、知る人ぞ知るとかって」
「だーから、もうその話、ナシ! そろそろ行こうぜ」
 坂本はイラつきながら立ち上がる。
 佑人は笑いながら後に続いた。
 高校入学当初から、力とその仲間の東山一義や高田啓太は、いわゆる問題児として知られていた。
 二年になり、そこへ成績は学年一番のどう見ても優等生の佑人が加わったものだから、佑人が無理やり力たちに利用されているのではないかとか、イジメを受けているのではないかなどという噂がたったりした。
 実際は佑人が自ら彼らと行動を共にしていただけなのだが、力と同じ中学だったという坂本もいつの間にかメンツに入っていた。
 坂本は常に成績も上位で、そつがない行動や弁舌で高校では教師や女子に受けが良く、それこそ陰で力たちとともに質の悪い連中との喧嘩沙汰に加わっていたとしても、表面上何故か名前が上がってこないので、内申に響くこともなく今に至っている。
 坂本からすると、中学の時、優等生と見られていたのに付き合っていた少女を助けようとして喧嘩に巻き込まれ、挙句に母親が名の知られた女優だったためにマスコミにまで取り上げられた佑人など、かなりドンくさいというところか。
 力たちと出会うまで、佑人はそのことでイジメにあい、母親や家族にも迷惑をかけたと思いつめて殻に閉じこもって誰にも心を開けずにいた。
 そのことを忘れることはできないが、大切なこの仲間たちのお蔭で、佑人は今、心から笑えるようになった。
 高校を卒業してからも、春休みやGWには旅行に行ったり、居酒屋に繰り出したりと何だかだで集まっている。
 春休みはみんなで卒業旅行の予定が、力が強引に合宿免許ツアーに変更したため、既に免許を取っていた坂本や入学を決めてすぐに別の学校に行った甲本を除いて四人で宮崎にある自動車学校に行ったのだが、これがまた楽しかった。


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