花を追い6

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「コンペ、どうなった?」
 沢村である。
「来週にならないとわからない」
 沢村の魂胆はわかっている。
 プラグインに決まれば、デザイナーの佐々木が制作に加わる可能性大だからだ。
「大体、シーズン中だろ? そんなこと気にしてていいのか?」
「うるさいな、夕べは四の三だった!」
 確かに。それは良太も知っている。ゲームの最後、見ていたからホームランもしっかり。チームも勝った。
 シーズン中の撮影はノーと最初きっぱり断った沢村だが、ランニング中やジムでのトレーニングを普通にしてもらえばいいというスポンサー側の熱心さに、だったらプラグインにしろ、という条件をつけたという。
 スポンサー側はもともと沢村とアドバイザリー契約を結びたかったようで、再三コンタクトを取ろうと試みたものの、沢村にノーを突き付けられていたらしい。
 このCMを機に契約もというのがスポンサー側の一つの狙いでもある。
 ただし、ここで沢村の要求をのんで、じゃあプラグインにとは簡単には行かないのが現実である。
「とにかく四の三は終わったことだろ? 今日のゲームに集中しろよ」
「ちぇ、古参の監督みたいにわかったふうなこといいやがって。決まったらすぐ連絡しろよな」
 偉そうな台詞を吐いて、電話は切れた。
「ったく、仮にプラグインに決まったって佐々木さんがやるとは限らないじゃん」
 で、また佐々木さんがやらないんなら降りるとかって言うんだろ、あのやろ。
 思い切り上から目線で文句つけやがって!
 まあ、それだけの選手だからな。


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