このオヤジはよ~(Buon Viaggio!)10

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 言いかけて言葉が続かない。
 ボロボロ涙が溢れてくる。
「酒飲まなくちゃならないほど、妬くような女じゃないぞ、バカ」
「どうせバカだよっ! 別に酒買うつもりじゃなかったんだよっ! ガス入りのミネラルウォーターと間違っただけだっ」
 ボトルを取り上げた工藤は噴き出した。
「勝手に笑えばいいさっ! チクショ、返せよ! まだ飲むんだから」
 ボトルを取ろうと伸ばした手を工藤は掴み、ボトルをナイトテーブルに置くと、「いい加減にしとけ」と、良太を引き寄せて唇を塞ぐ。
 そのままベッドに折り重なって倒れ込む。
「…ちょ…あんた、何考えてんだよっ…」
「せっかく良太ちゃんが準備万端整えてるってのに」
「誰がっ! 俺はそんな…、第一まだ陽が高いだろっ!」
「夏に陽が沈むのなんか待ってたら何もできなくなる」
 ああ言えばこう言うで、つるりとバスローブを脱がせると、工藤はカモネギ状態の良太をじっくり料理し始める。
 色を湛えた視線に晒されて、良太の肌はあっけなく発熱する。
 昨夜の今で、良太の体がかわいそうだという気持ちはあったが、その吐息が甘く掠れるようになると、工藤は良太の熱さの中に入っていく。
「くど…う…さぁ…ん」
 ゆっくり追い上げて、すがりつくように良太が泣く声を聞くのがたまらない。
 良太の熱は正直で工藤を捕らえて離さない。
 良太は工藤の与える愉悦の波にまんまと溺れてしまう。
 


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