このオヤジはよ~(Buon Viaggio!)7

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 捨て台詞のように言い残して、「おい、待て、良太!」という工藤を無視してとっとと地下鉄の階段を駆け下りた。
 逆ナンがどうした!
 くっそー、そっちがその気なら、あの子たちとどっか行けばよかった!
 駅名を確かめながら地下鉄の切符を買う。
 さすがに車両の中には外国人の顔ばかりだ。
 ガタン、ガタン、という音が妙に大きく響く。
 何だよ、チクショ!
 夕べはエロっぽいことばっかやりやがったくせに!
 ずっと撮影が続いていたし、険悪状態だったから、工藤に触れられた途端、良太はあっけなく力を吸い取られたみたいになって、泣かされどおしだった。
 思い出してかーっと熱くなり、誰もわかるはずもないのに、良太はつい周りを気にする。
 あのフェロモンオヤジ! いい年して、あっちこっちでやりまくってんじゃねーや!
 カッカきて歩いていた良太は喉が渇いて、飛び込んだ店でガス入りのミネラルウォーターを買った、つもりだった。
 酒だったんだ~、とわかったときは、もういい気分になっていた。


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