みんな、はっぴぃ!16

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「ああ、オフィス寄った時、あいつ、ちょうど撮影終わったとかっていたのよ。あたしが藤堂さんとこのパーティ行くっていったら、俺も行くから場所教えろって」
「ええ……?」
 困惑する良太にアスカが平然と答える。
「プレゼント持って行かなきゃ参加できないっていったら、慌てて買いに行ったみたい」
 でかい箱を抱えて現れた小笠原の登場に、高津は「げーーー」。
「なんだよ」
「あんなやつがきたんじゃ勝ち目ないだろ、ハル」
 何しろ、若手俳優の人気度トップクラス、CMの数もぐんと増えた二枚目小笠原裕二だ。
 どうやら、高津は直子と一緒に来た女の子と仲良くなりたかったらしい。
「合コンじゃねんだから」
「そりゃ、そうだけどよ」
 当然のように、悦子はもちろん、他の女の子たちの視線は小笠原に集中する。
 やがて邪魔にならない程度のクリスマス曲が流れ、藤堂の「メリークリスマス」を合図に、シャンパンで乾杯すると、一斉にみんながテーブルの上の料理に向う。
 そんな中、面白くないのは悠も同じだった。
 何でこうなるんだよ。
 やってきたのは美人ばかりだ。
 『銀河』の啓子はのぞいても。
 心の中で悠はぐちる。
 女性ばかりではない、むしろ小林の美貌は群を抜いている。
 何だよ、あいつとひそひそしやがって、藤堂のやつ。
 ちら、と見ると、小林はアスカやさやかの連れてきたフランス人のジルだかパスカルだかと話している。
 隣にいる良太も時々うなずいている。
 おそらくフランス語だろう。
「ちぇ、なーんだよ、これみよがしに」
 悠はグラスのシャンパンを一気に空けると、手近にあったシャンパンボトルを掴んで並々と注ぐ。
 ぐちぐち言っていた割に、高津と悦子はちゃっかり小笠原と一緒に、女の子たちと笑いあっている。
 啓子と藤堂、浩輔、それに三浦は何やら仕事の話をしているらしい。
 悠は益々面白くなくて、グラスの中のシャンパンをぐいっと飲み干し、またボトルに手をかける。
 なんだか、一人だけ取り残されたみたいだ。
 ふと目を上げると、早々にご飯をもらって自分のベッドに落ち着いているアイちゃんと目があう。
 アイちゃんが、どうしたの? という風に小首を傾げる。
 それをみて、悠は思わず微笑んだ。
 ここに一人? 仲間がいたっけ。
 


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