好きなのに 117

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「直ちゃん、俺のオフィス来てからあんまり遊び縁なかったから、少しは羽伸ばせたかな」
「結構やりますよ、直ちゃん、ボード上手いよな、若いよなぁ」
 良太がはあと溜息混じりで言った。
「ジジ臭いことお前が言うな、俺と同い年なんだぞ!」
 沢村がむきになる。
「そうそう、俺くらいの年になってからにしてくれ」
「あんたも!」
「佐々木さんは全然、年がとかっていうの似合いませんよ」
 ポツリと口にした佐々木は二人して訂正を迫られて苦笑する。
 別荘に寄って良太を降ろし、京助に挨拶をして沢村と佐々木は車に乗り込んだ。
 俺らも今日帰るけど、乗っていけよ、と研二が良太に声をかけているのを耳にして、佐々木はちょっとほっとする。
「気をつけてねぇ」
「また連絡します」
 直子と浩輔に見送られるようにして別荘を出てから沢村の運転で車をしばらく走らせていたが、佐々木は「ちょっと停まれ」と言って高速に入る前に車を停めさせると、助手席を降りた。
「何だよ、佐々木さん」
「運転変われ」
 運転席のドアの前で佐々木が言った。
 沢村も腕組みして睨みつけている佐々木を見ると、これは逆らわない方がいいと思ったのか、大人しく席を変わった。
「お前、あんまり寝てないやろ。ゆっくり休んでいけ」
「いやだ」


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