好きなのに 59

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 大は笑い、部屋へ案内するからと傍らの階段へと促し、二人は荷物を持って大に続いた。
「佐々木ちゃん、良太ちゃん、早くおいでね、お鍋が待ってるよ」
 直子はそう言うと浩輔とホールの向こうへと向かった。
「直ちゃんも浩輔も楽しそうやな」
「ですね。でも、クジで部屋を決めるとか、何か修学旅行とかみたいで面白いですね」
 良太は、「あ、でも、京助さんはカンベンだ」とこそっと佐々木に囁く。
「アハハ、大丈夫、良太さんは研二さんとですから」
 大が振り返って笑う。
「わ、聞こえちゃった? 今のオフレコにしといて」
「はいはい。良太さんはこちらです。佐々木さんはこちらへどうぞ。藤堂さんとご一緒です。研二さんも藤堂さんも京兄ぃを手伝ってます。部屋には勝手に入ってもらっていいそうです」
 部屋は良太と隣同士だった。
「バスルームは部屋にありますが、下に大きな風呂もありますから、温泉引いてるんで良かったらどうぞ」
「へえ、すごい」
 思わず良太が口にする。
「そっちも楽しみやな」
 案内された部屋に荷物を置いて佐々木は中を見回したが、とても二人部屋というどころではない、ちょっとしたソファセット、デスク、ゆったりとした大型ベッド、軽くホテルのセミスイート並だ。
「しかもゴージャス」
 建物はかなり古いだろう、家具や調度も年代ものだ。


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