春の夢 101

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 何でもないわけないだろうとは突っ込みたかったが、アレクセイとロジァが怪我をして運び込まれ、納得がいった。
 ロジァは『ブラック』の関係で、何か事件に巻き込まれたのだろうと、ケンは思った。
 それにしても、アレクセイが自分たちに何も言わなかったのは許せないが、ロジァのことですっ飛んで行ったことを考えると、炎の中に飛び込もうとしたロジァの心情と似通っているものがあるのかもしれないとも思う。

 
 
「送りましょうか? ボス」
 帰りぎわ、ゲイトを出たロジァに声をかけたのは、アレクセイだった。
「地下鉄で帰るから結構」
 ロジァの心臓が急速に高鳴る。
「そんな危険な真似させられませんよ。どうぞ」
 ドアが開く。
「ガードなんかいらねー」
「そう言わずに…」
 アレクセイはロジァの腕を掴んで車に引っ張り込む。
「…ってえ!! 怪我人なんだぞ!!」
 アレクセイはロジァの言葉を無視して、車を出した。
「ヒューのこと、知ってたのか?」


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