春の夢 102

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 アレクセイはロジァに聞いてみた。
「…前に、ちょっとしたギャングとやりあったことがあって」
 ロジァはそれに答えてポツリポツリと話しだした。
「そん時、訓練受けたことがあるって思った。コンバットシューティングってやつ…それからも時々、観察してた。あいつのブーツにアンクルホルスターが仕込まれてることも分かって…どういうやつかと…だが、どうやら俺を守ろうとしてるって分かったんで、どうせベッカーだろうと思ったのさ」
「それでこれからはどうするつもりだ?」
「別に、俺はかまわねーさ。いいやつだし…ポールにも言うつもりもねー」
 案外、ロジァはあっけらかんとしている。
「騙されてたってのに、やけに寛容じゃないか。俺は徹底的に毛嫌いしたくせに」
 そう言われると、ロジァはしばし言葉に詰まる。
「人間の問題だ!! あいつはいいやつなんだ」
「俺は悪党で?」
「あいつはベッカーの部下でも、俺達の仲間なんだよ!」
「答えになってないね。俺なんか、メチャクチャ便利だと思うぜ。怪我や病気があってもすぐ診てやれるし、銃も扱えるからボティガードにもなる。運転手して毎日車の送迎もできる。ベッドの中でもいくらでもガードしてやるぜ。そうすりゃ、青春真っ盛りの坊やもフラストレーションもなく快適ライフが送れるってやつ」


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