春の夢 103

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 聞いているうちにロジァは頭がカッカしてくる。
「…寝言は寝て言え!!」
「ハハ……そいつは名案だ、寝て言ってやるよ」
「……!! てめーは…」
 そんなことを言い合っているうちに、アレクセイの車は彼のアパートメントの駐車場に滑り込んだ。
「さっさと降りた降りた。また傷口掴まれたかないだろ?」
「こんなとこに連れてけなんて誰が頼んだ!!」
「お願いだから、ダダこねないで下さいよ、ボス」
 ふざけやがって!!
 ここであいつと嬉しそうにキスしてたのは誰だよ。
 ロジァは心の中で問いかける。
 それなのに、何で俺に、あんな時に、愛してる、なんて言うんだ。
 部屋まで連れられてきて、足が竦む。
 
 
「ボルシチ食わせてやるよ。昨夜から煮込んどいたんだ」
 アレクセイは髪を後ろで結わえ、エプロンをしてキッチンに立つ。
 のっそりとアーニャが擦り寄ってくる。
「座れよ、坊や」


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