春の夢 107

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 俺がそんなモノでなければ……
「言いたいことがあるのに、吐いちまわないから、そういう顔になるんだぜ」
 アレクセイが茶化す。
「どういう顔だよ! 言いたいことなんざねー!!」
 アレクセイは笑いながらバスルームに消えた。
 
 
 シャワーを浴びたアレクセイがリビングに戻ってみると、ロジァは傷のある腕を上にしてソファに横たわっていた。
「こら、カゼ引くぞ…」
 アレクセイの指がロジァの髪を撫でる。
 といきなり身体がフワリと宙に浮いてロジァは驚いて目を開けた。
 アレクセイが抱き上げたのである。
「何すんだよ!」
「気難しやの王子さまをベッドにお運びするのさ」
 アレクセイは笑っている。
「腕、怪我してんだぞ!!」
「だったら、暴れるなよ、痛いだろ?」
「人を、ガキ扱いしやがって!!」
「そりゃ、可愛いからさ」
「ふざけたことぬかすな!! 勝手なことバッカ言いやがって」
 シーツの上に降ろされたロジァは喚き散らす。
「そういや、俺達、ベッカーの公認だぜ」


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