春の夢 108

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 猫のように喚威嚇するロジァの横に入って、アレクセイはシーツを肩まで引き上げる。
「なんだよ? そりゃ」
「ベッカーは俺達の関係を知ってるが、局長には話してないそうだ」
「な……!!」
 ロジァは言葉がない。
「何が恐い、って、俺は局長に知られるのが一番恐ろしかったんだ」
「フン、てめーのクビが飛ぶってこと分かってんのか?」
 抱きすくめられながらもロジァは強気な台詞を吐く。
「だから、お前が言わない限り、俺のクビはきっと安心だ。お前はまさか、言いやしないだろ?」
「いつでも言ってやる!!」
「ウソついてもすぐわかる。俺と離れたくないくせに」
「誰がだ!!」
「俺にかかったら、誰でもそうなる」
 アレクセイは笑う。
 ロジァは唇を噛む。
 やっぱり、そうだ……誰にでもそうなんだ…
 胸が痛い…
「でも、俺が好きだろ? ロジァ」
「誰がだよ!! てめーはただのボディガードだろ?」


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