春の夢 27

back  next  top  Novels


 ロジァといると飽きない。
 ロジァは他の人間たちのように彼をちやほやしたり、褒めそやしたり、うっとりしたりしない代わりに、下手をすると徹底的に誹り、バカ呼ばわりし、悪態をつく。
 そのうちアレクセイも黙ってはいられなくなり、最後には口論になる。
 しかし、これが恋愛か、というと、アレクセイははっきり頷くことができないのである。
 ロジァを愛しいと思ったのも確かだし、ロジァといると楽しい、知らず何かにつけて、ロジァを誘おうと思う。
 不承不承ついてくるロジァも、キャンプに行けば、川の中だろうが、山の中だろうが燥ぐし、アーニャと戯れる。
 博物館でも案内させれば、さも偉そうに一生懸命説明し始める。
 笑顔の方が可愛いなどと言おうものなら、わざと一日中仏頂面をしてみせる。
 そんな天の邪鬼なところがまた可愛い。
 これってのは、肉親、兄弟に対するような気持ちなのかも知れない、などと思ったこともある。
 実際ロジァはどうなのだ? 兄貴と遊んでいるくらいにしか思っていないのなら、恋愛などとは程遠い。
 シャトーブリアン夫人に恋をしたのは、十八くらいだった。
 こちらとしては結構大人びてもいたし、一人前のつもりだった。
 だが考えてみれば、実際はまだ目先のことすらわかっていないような、ガキだった。
 そんな俺に人生を託すことなどできる筈もなかっただろう。
 ブルースとの時は、彼に頼りきっていた。
 自分はどうしようもないやっぱりガキだったのだ。


back  next  top  Novels

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ

ようこそ、お立ち寄り有難うございます。お気楽ハピエンBL小説です。