春の夢 38

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 ミレイユがマイケルにくってかかる。
 ロジァは静かにそれを制した。
「各々仕事に戻って下さい」
 ミレイユはするとムッとした顔でロジァを睨みつける。
「コンピューターじゃないのよ! 私達は!! こんなこと放っといて、仕事なんかできるわけないでしょ?!」
「私語は慎んで下さい」
 ロジァはそれでも冷たく言い返す。
 ミレイユは唇を噛み締め、拳を震わせてしばらくロジァの後ろ姿を睨みつけていたが、バシンとデスクを叩いて自分のデスクに戻った。
 茫然として突っ立っていたのは、マイケルの方だった。
 カテリーナとケンは言葉もなく状況を眺めていた。
「ボス、大丈夫でしょうか、アレクセイのようす見てきましょうか?」
 ケンは言った。
「すぐ戻ってくるでしょう。騒ぐと局長に知れます」
 抑揚のない声でロジァが言った通り、しばらくするとアレクセイは戻って来て自分のデスクについた。
 頬を氷で冷やしていたが、何も言わず、片手でキーボードを打ちながら仕事を始めた。
 案の定、その事件は局長の耳に届いたらしかった。


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