春の夢 39

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 昼になる前に、エッシャーを控えて局長自らボックスにやって来た。
「グシュトラインから聞いた。一体何事だ? この研究所内で? ロジァ」
 医務室から漏れたらしい。
 局長は明らかに怒っていた。
「局長」と言いかけたマイケルをロジァは制した。
「別に何でもありませんよ」
「何でもないのに、何でアレクセイが殴られる? 殴ったのはお前か?」
 局長はまともにロジァに問いただした。
 ロジァは多分局長ならそう考えるだろうと、心の中で笑う。
「とにかくここでのことは我々で解決しますから」
 スターリングはロジァを睨みつけた。
「そうか。それなら、取りあえずお前に任せよう。ただし、今後もし、この僅かなメンバーの中でこんな事があった場合は放っておくわけにはいかん。メンバー構成についても考えねばならん。それを頭に入れておくんだな」
 そう言い残してボックスを出て行った。
 局長が出て行くや否や、マイケルが言った。
「俺が、辞めます」
「俺が辞めた方がいいんじゃないのか?」
 マイケルはしれっと言うアレクセイを睨みつける。
「ボス、解決しないうちは仕事にならないかも知れませんよ」


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