春の夢 41

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 ミレイユが叫んだ。
「じゃあ、何で、アレクセイが君の部屋から出てくるんだよ。偶然にも通り掛かったんだ」
 マイケルが言った。
「あれは私が彼にコーヒーをすすめただけよ!」
 ミレイユが言い返す。
「コーヒーをすすめたとは、言い方もあるもんだな」
 マイケルも怒鳴る。
「俺が辞めりゃいいんだろ? 罪人は俺」
 アレクセイは露悪的な台詞を吐く。
「こんなわからず屋のために、何であなたが辞めることがあるのよ!」
 ミレイユはアレクセイに向って喚いた。
「そうか、やっぱりこいつの肩を持つわけだ?」
 マイケルが負けずに怒鳴る。
「ええ、そうよ!! アレクセイはね、小さいことにこだわってばかりいるような誰かとは違うわ!!」
「落ちつけよ!! 皆」
 ケンはみんなを宥めようとしたが無駄だった。
「誰かってのは俺のことか?!」
 とばかり、マイケルはミレイユに詰め寄った。
 アレクセイという存在がここにいるだけで、ケンはいつかこんなことが起きるのではないかと思っていたが、状況は収拾がつかなくなってきた。
「そうよ! あなたよ!! ボクサーの拳は凶器にもなりかねないって言ってたのはどこの誰よ!」


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