東京へ行こう -ケン- 34

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    Act 4

 除夜の鐘を聞きながら、やがて祖父や祖母、奈美が先に休み、頑張って若い者たちに付き合って飲み交わしていた文也もそのうちこっくりこっくりと舟を漕ぎ始めたあと、純と享の兄弟、信道とケンの四人は初詣に出かけた。
 道中、日本のことでは知らないことばかりで、人気アニメの話から始まってアイドルやミュージシャン、好きな音楽のことから信道が最近告白して玉砕した近所の年上の女の子の話まで三人は思いついたことを片っ端から教えてくれた。
 ケンはMLBで活躍している日本の選手の話題から、聞きかじりやネットなどで日本について仕入れたことを色々と聞いてみた。
「野球はね、父が好きだったから休みには子供の頃からスタジアムに連れて行ってもらったよ。だからきっすいのメッツファンなんだ」
「メッツなら、最近ピッチャーの大石とか、昔なら野茂とかいたよな」
「ああ、そうそう! もらったサインボールちゃんとあるよ」
「いいな! 俺は巨人ファンだけど、兄貴は捻くれてっから弱小ヤクルトファンでさ」
「弱小は余計だ!」
ぺしっと純は享の頭をはたく。
「ってぇな、ホントのことだろ!」
「アメリカってサッカー人気?」
 信道が思いついたようにケンに聞いた。


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