ひまわり 12

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 Act 3
 
 
 
 朝起きると、居間のソファだった。
 タオルケットが掛けられている。
「よう、起きたか? 朝飯、どうする?」
 リュウの散歩に行ってきたばかりのようで、元気はリュウの足を拭いていた。
 いつもは中庭にある犬小屋がリュウの家なのだが、元気はそうやって家にあげるので、彼の母親に文句を言われているのを優作も知っていた。
「悪い、店、開けるんだろ」
 既に時計は九時を指している。
「いいよ。今日は午後からにする。どうせ紀子ちゃん、今日は休みだし。シャワー浴びてこいよ。タオル出してあるから」
「すまん」
 勝手知ったるで、シャワーを浴びてさっぱりして縁側に出る。
 通りに面している表側は周りに揃えて古い造りに見せているが、中に入れば現代的な住まいになっている。
 風鈴の音が涼しげな居間の戸も、小さな中庭を取り囲むように造られた縁側の戸も開け放たれ、夏の花が小さな池の周りに咲き乱れている。
 その中央から威厳さえ窺わせる背の高い花が幾つも見下ろしている。
 向日葵だ。


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