ひまわり 13

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 降り注ぐ太陽の光を一身に受けて輝くように息づいている。
 中でも一際大きな花が勇壮に咲き誇っている。
 花は誰からも信頼され、認められ、さらに尚高処を目指すある男を連想させた。
 自分はその花を憧れをもって眺めている、ただそれだけだ。
 それが事実だ。
「優作、飯、できた」
 元気に呼ばれて行くと、キッチンのテーブルには、味噌汁に鰯の丸干し、卵焼き。
 それに赤かぶ漬けと暖かいご飯が並んでいる。
「うわ、豪勢」
「何が豪勢だ。普通だろーが」
「いやいや、俺のいつもの朝飯に比べれば。パン一枚と珈琲、それも食う時間があればいいほう」
「俺は自営だからな。サラリーマンは辛いね。俺が嫁に行ったげよか?」
 鰯を丸齧りしながら元気がおどける。
「来て来て! そしたら一生飢えないですむ」
 昨夜のカープ対ドラゴンズはドラゴンズが勝ったらしく、元気は上機嫌だ。
 そして食後の珈琲がまた美味い。
「やっぱ嫁さん、いた方がいいかな」
「でも俺、まだ心の準備が…」
 ポツリとこぼすと、元気がおちゃらかす。
「見合いしろって、親に言われてるんだ、実は」


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