ひまわり 23

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 慌てて手の甲で頬を拭うが、涙が溢れて止まらない。
「ええ…? 何で止まらないんだろ…」
「お前が嘘をついてるからだ」
「何だって?」
「いい加減、俺には、本当のこと言えよ」
 元気はふらつく優作の手を掴んで迫る。
 酔いは元気のきつい視線をさらに強く見せている。
 優作は元気に手を取られたまま、床に座り込む。
「…あいつと…将清と俺、ただ友達やってただけじゃないんだ…」
 優作は観念したように、まだ誰にも言ったことのないことを語り始める。
「ずっと…大学時代から、俺たち、男なのにさ…二年の時、北海道、ツーリングに行った時かな…キャンプしててあいつが…つい最近まで時々…寝てたんだ…」
 元気は何も言わず、グラスのワインを口にしながら、優作を見ている。
「こんなのフツウじゃないって思ってたけど、あいつに誘われると、ダメで…自分はいろんな女の子と遊んでるくせに、あいつ、ずるいんだよ。大学のコンパの時だってそうだったろ? すぐ横から口出してきて、せっかく俺と話してた女の子かっさらって行きやがって。あいつが出てきたら、もう女の子の方も俺なんか眼中にないよ」
 優作は肩を落として続ける。
「見合いを受けたのは、もうそろそろ世間並みの人生を始める時だと思ったからだ」


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