ひまわり 26

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 バイバーイ、元気はにっこり笑ってドアを閉める。
「もう、十二時か。いい加減飲んでたんだぁ」
 腕時計を見て、元気が顔を上げた、その時。
 猛然とこちらに向かってくる長身の男がいた。
「…いたよ…待ってるだけのやつのところに駆けつけちまうバカなヒーローが…」
 唖然としている元気に、その男が気がついた。
「元気! あいつ、そこにいるのか?」
「それが半年ぶりに会う友人に言う言葉か? 将清」
 元気は眉を顰める。
「え…いや、悪い、つい…だってよ、あいつ、出張からとっくに帰っていい筈なのに帰ってこなくて、実家に戻ってるんなら、直接行って話つけようと思って、電話してみたら、見合い、やつ断ったって言うし。どこにもいないから、お前の家に電話してみたんだよ。そしたら、優作がここに来てるって、おふくろさんが」
 元気はたまに降ろしている髪を無意味にかきあげる。
「将清、結婚するんだって? おめでとう」
「俺がいつ、誰と結婚するんだよ!」
 途端声高に喚く将清にとりあわず、元気は続ける。
「優作からたったさっき聞いたんだよ。何でも社長令嬢とゴールインだって?」
「だから、違うってっだろ!? 優作もおかしな誤解して、また俺に対抗したつもりで結婚するとか言い出したらと思うと、もう気が気じゃなくて」


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