ひまわり 5

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 迷惑メールがひどくて、携帯を変えたとともに番号もメルアドも変えたことを将清に話さなかったのだが、ある日、いきなり何で言わないんだ、という文句のメールが将清から入っていた。
 元気から聞いて知ったらしい。
「じゃあね、元気、またくるね」
「バイバーイ」
 八人の女の子の集団が出ていくと、店の中の空気がやっと落ち着いた。
 BGMのバッハも、何だ、流れていたのか、とようやく気が付く。
「今日、来たのか? 車? バイク?」
 元気が訊ねる。
「バス」
「バスぅ?」
 元気がちょっと呆れた顔をする。
「新宿から直行便ってのあるじゃないか。それ。始めは松本に行くつもりだったんだけどさ、ここにくるのがちょうど来て、席に空きが出たって言うから」
「お前、それ衝動的って言わないか? 家の人とか待ってるんだろ? だからスーツなんか着てるのか」
 半袖のシャツだし、上着はさすがに脱いでいるが、猛暑の東京でスーツを着ることを考えれば、この街で上着を着て歩いてもさほど不快になることもない。
「松本行きも出てるじゃないか。帰ろうと思えばすぐだ。しかし、何であんな山道なのに首都高並みに混んでるんだよ、しかもすげぇ細い道とかあるのにさ」
「首都高は大袈裟だろーが。夏休みか? いつまで?」
「今日から一週間」
 ほんとに元気の作るこのアイスティーは絶妙だ。


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