雪の街8

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 目を閉じると、校門を出てすぐの橋の下を流れる川面に降り落ちる雪の情景が浮かぶ。
 真っ白に染まった喜多山を見ながら高校への道を歩いていた。
 つい昨日のことのように朔也の中では色褪せることがない。
 雪まみれになりながら、サッカー部の連中はグラウンドでボールを蹴っていた。
 そう、ここにいる清隆を筆頭に暴れまくっていたバカなやつら。
「なあ、朔也」
「なんだ」
「どうせなら、スキーなんかより、高校のグラウンド行ってサッカーしねぇ?」
 パチ、と朔也は目をあける。
「冬休みだしよ、怪我もしねぇぞ、サッカーなら」
 途端、朔也はゲラゲラ笑い出す。
「何だよ、人がせっかくとっときの提案してんのによ!」
「雪が積もってたらな」
 ひとしきり笑うと、朔也はそう答えた。
 


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