真夜中の恋人126

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 不意に目を覚ましたのは、喉がひどく渇いていたからだ。
 少し身体を動かそうとすると、京助の腕が伸びてまた千雪を抱き込んだ。
「……まだ夜中だ……」
「……何か飲みたい……」
 すると京助がベッドを降り、「待ってろ」と素裸のまま冷蔵庫からミネラルウォーターを取ってくると、グラスに注いだ。
 千雪は身体を起こしたが予想以上に重い。
 ゴクゴクとグラスの水を飲み干して、空のグラスを京助に渡し、京助に背を向けてベッドに横になる。
 自分もグラス一杯水を飲み干すと、京助はまた千雪の横に身体を滑り込ませた。
「せっかくの愛の語らいに、何も背を向けるこたないだろ?」
 ニヤニヤと京助は千雪のうなじを指でさする。
 その指が触れた途端、千雪の心臓はドクンと跳ねた。
「……何が愛の語らいや……やりたいだけのくせに……」
 フンと鼻で笑いながら、京助は肩に唇を落とす。
「千雪ちゃんだって、すがりついてきちゃったくせに」
「うるさい! ただの慣れや!」
 振り返って千雪は京助に怒鳴りつけ、また背を向けた。
「しっかり慣れてくれて俺は嬉しいぜ」
 背後から抱きすくめる京助の腕の中で千雪はじたばたと暴れる。
「うるさい! うるさい! ドアホ!」


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