真夜中の恋人127

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 さっきまでさよならしようとしていた男にすっかり身体で丸め込まれたような気がする。
 ソファから絨毯の上で散々やりたい放題、さらにバスルームに連れて行ったはいいが、結局またでシャワーを浴びながらまた京助は抱きしめずにいられなかったのだ。
「こらこら、いい加減、こっち向けよ? 千雪ちゃん」
 腕ずくで千雪を振り向かせる京助に抵抗して、その手を振りほどいて枕に顔をうずめる。
「何が、千雪ちゃんや! お前の正体なんかわかっとんのんや! 今までどんな女連れてきよったか知らんけど、こんな部屋で俺が篭絡される思たら大間違いや!」
 はたと京助はその時、気がついた。
「ありゃりゃあ、わかっちまった、千雪ちゃんが何を拗ねてんのか」
「誰が何で拗ねなあかんね!」
 妙にわかったような京助の口ぶりに千雪は振り返る。
「まさか千雪ちゃんが妬いてくれるなんて、京助先輩は舞い上がっちまうぜ」
「だ……誰が、妬いてるて! ドアホ!」
 ニンマリと顔を覗きこまれた千雪は、かあっと頭のてっぺんまで熱くなってしまうのをどうしようもなかった。
 背を向けようとしてしっかと肩を掴まれ、唇を奪われる。
 そうや!
 わかっとるわ!
 あの変な気持ち悪さが何かなんて。
 嫉妬や。


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