真夜中の恋人135

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 桐島が笑顔で二人を迎え入れた。
「恵美さん、ほんとに素敵だったわ。こちらこそありがとうございます」
「いい音楽を聴いて、狭い心が豊かになった気がしますよ」
「ありがとうございます」
 千雪が聞いたら即座にきつく反撃されそうだと速水は見回したが、姿がない。
「あの、大和屋の原小夜子様」
 文子は三田村の横に立っていた小夜子に声をかけた。
「あ、はい」
「私、大原文子と申します」
「文子さん、彼女のこと知ってるのか?」
 京助が口を挟む。
「ええ、高校時代からお噂は存じ上げてますわ、並外れたお美しさは有名でしたもの。私、近くの慶應なんです。お目にかかれて光栄です」
「彼女、今、うちの大学の心理学研究室にいるんです。あ、同じくこっちは速水」
 京助が小夜子に紹介すると、小夜子は柔らかな笑顔を向けた。
「速水と申します」
 さすがの速水も思わず息を呑むほど、小夜子には自然な美しさがあった。
「まあ、それでは千雪ちゃんもお世話になっておりますわね。今後ともよろしくお願いします」
「千雪ちゃん………?」


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