真夜中の恋人64

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 にしても、工藤といい、俺そないものほしそうな顔にみえたいうんか?!
 んなわけあるかっての!
 くっそーーーー! そもそも京助のせいやし!
 腹立つ!
 朝になっても昨夜の速水のことがふっと思い出されて、イラつきは収まらなかった。
 というより、考えれば考えるほど、憤りが大きくなった。
 サンドイッチとコーヒーを持って、空いている席を探していると、外で人が寄ってきて騒いでいるのが見えた。
 何だろうとは思ったものの、構っている暇はないとばかり、隅の席を見つけて座ったところへ、「先輩! 大変でっせ!」と、どうやったらこの大勢の学生の中から見つけ出すのか一度聞いてみたいくらいな佐久間が千雪を見つけて走り寄ってきた。
「うるさいな、俺は今忙しいんや」
「のんきにコーヒー飲んでる場合やあれへん、京助先輩と速水さんが殴りあいや! 先輩、早う!」
「はあ?」
 わけがわからない千雪の腕を引っぱって、佐久間は外に連れて出て行く。
 人垣ができているその中で、京助と速水が肩で息をしながら睨み合っていた。
 二人とも着ている服は乱れ、速水は殴られて唇についた血を手の甲で拭っている。
「あ、小林さん! どうしましょう!」


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