真夜中の恋人66

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 千雪は京助を押し戻す。
「うわ、もう、昼休み終わってしまうやんか!」
 腕時計を見て、千雪は焦って二人に背を向けた。
「ほんまに、くだらないことで大騒ぎして、ようも恥ずかしないな?! 先輩方!」
 ちょっと振り返り、そう言い放つとたったか次の講義のある教室へと足早に向かう。
 やってられへん!
 夕べのことと言い、千雪は怒りが収まらない。
 あの速水ってヤツ、どこまで人をコケにすんのや!
 京助も京助や! 俺があんな男に何でわざわざついて行かなんのや!
 冗談もほどほどにせいや! 大体、何で俺がこない腹立てなあかんね!
 やはり京助にかかわりあうとロクな目に合わないということだろう、とにかくとばっちりはゴメンだと、千雪は心の中で京助に対して悪態をついた。


 授業が終わり、研究室に戻ってから、千雪はひたすらノートパソコンに向かってレポートを急がせていた。
 電話が鳴ったのは六時近くになってからである。
「小林、電話だ」
 先輩の助教岡村に言われて千雪は顔を上げた。
「よう、久しぶりやな」


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