真夜中の恋人9

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 即答する千雪に、めげずに佐久間はたたみかける。
「全く興味ない」
「あきまへん、もう先輩、メンバーに入ってますし。京助先輩とこの法医学研究室とうちの研究室との合同の飲み会やから」
「何やねん、それ」
 千雪は怪訝な顔で佐久間を見た。
「ちょうど先輩が研究室出ていかはった後で、法医研の面々が文子さんと一緒にきはって、まあ、特に牧村さんが先頭に立ってたみたいやけど、急遽そういうことになりましてん」
「勝手にやったらええ。俺はパス」
「そうはいきませんて、速水さん、て、京助の親友で、文子さんと一緒にうちの心理学教室と共同研究に参加してる人ですけどね、今度の学会のために帰国しはったみたいで、その人がぜひ名探偵に会いたいて、ほんで、飲み会が決まったんですわ」
「何やて?」
 聞き流すつもりだったが、どこかで聞いたような名前に、千雪は思わず聞き返した。
「せやから……あ、噂をすれば、京助先輩~! こっちこっち!」
 佐久間が大声で呼びかけたその先を見て、千雪は一番考えたくなかった事態に直面することになった。
「美人ですやろ? 文子さん。ほんまに~。まあ、京助さんの元恋人やし、焼けぼっくいに火をつけようと、周りは画策してるみたいやけどね」
「へえ、そうなん?」
 またか、と千雪は思う。
「君が、名探偵か。はじめまして、京助の親友の速水です」


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