真夜中の恋人91

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 それにしても一体どういうつながりなんだ?
 三田村が桐島と付き合っているということは、こいつと桐島はだったら元々知り合いなわけか?
「まあ、速水さん。何があったか知らないが、今日のところは帰ってくれ。オフィスもそろそろ閉めるんでね」
 ニヤニヤしていた工藤も、今度は鋭い眼差しを速水に向けた。
「それは失礼した……」
 もうここは引き下がるしかないだろう。
 千雪は知らん顔を決め込んでいる。
 ここで京助をたらし込んだ云々を俺が口にするわけにはいかないだろうと、わかっているのだ。どこまでも姑息なガキだ。
 確かにそんじょそこいらにはいない美形だが。
 初めて会った時は思わず息を呑んだ。
 女でなくてもこいつを手に入れたいと思うやつがいても不思議ではない。
 京助がたらし込まれたのも頷ける。
 口を開かなければな。
 フン、おそらくこいつは売出し予定の大事な秘蔵っ子というところか。
 それにしても何か引っかかる。
 この男が工藤、つまり例の映画のプロデューサーというわけだ。
 実は佐久間にちょい聞きしただけでヤクザなプロデューサー呼ばわりしたことを千雪のみならず文子にまで非難され、速水は人を使って工藤のことやこの会社のことも調べさせたのだ。


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