逢いたい13

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 宇都宮がちょっとおどけて笑う。
「女子高生っても卒業前の三年生から女子大生になるって設定だからな」
「にしたって、女子高生、十八歳と俺四十二歳が恋愛しちゃっていいんですかね、下手すると援交?」
「だから君なんだよ。ほかの四十二歳じゃ、ほんとに援交オヤジにしか見えないだろ」
「しかし二十代相手でも宇宙人って気がするのに、十代っていったいどういう生物なんだか」
 首を傾げながら宇都宮は手酌で冷酒をグラスに注ぐ。
「あっと、ここにも二十代がいたっけ。だよな? ああ、文句を言ってるわけじゃないんだ、オヤジには若い子が理解できないってこと」
 宇都宮は目の前の良太に気遣いを見せる。
「オヤジとか全然程遠いですよ、宇都宮さん」
 良太は慌てて強調した。
「俊治、こないだまでピチピチの二十代とつき合ってじゃねぇか? もう別れたのか? 第一、君のファンにも女子高生、中学生だっているだろ」
 坂口が宇都宮を揶揄する。
「別れましたよ、だから俺には宇宙人だったんですって、俺自分がどんだけオヤジかっていやってほど再認識させられましたから。それにファンの子とリアルにつき合う相手とは違いますからね」
 そういえばと、工藤と山之辺芽久のことが取りざたされていた頃、この宇都宮俊治も恋人と別れた云々で大々的にマスコミに騒がれていたのを良太は思い出した。
 相手は宇都宮とドラマで共演した美人女優尾花沢菜美二十六歳だったはずだ。
 確か前にアスカが可愛いのにキュートだという彼女と比べられて嫌がっていたな。
「だったらあれだ、うまい具合に郷里だし、高校生に戻ったつもりでやればいいのさ」
 適当なことを言いながら、坂口は宇都宮のグラスに冷酒を注ぐ。
「戻れるもんならね。それに俺、こう見えて高校球児だったんですよ、甲子園目指してた。地区大会でとっとと敗退したけどね」
「え、宇都宮さん、野球やってたんですか? 俺も大学までずっと野球ばっかやってたんです」


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