逢いたい23

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 バスルームから出てくると、工藤がちょうど電話を終えたところだった。
「あ、すみません、俺、ひょっとしてバーで寝ちゃったんですね」
 良太はベッドに戻ろうとしてズボンや上着がないことに気づく。
「えと、俺の服?」
「クローゼットだ。お前、今頃服着てどうするんだ?」
 工藤はクローゼットから服を取り出す良太に怪訝な顔を向ける。
「だって、部屋取ってあるんですよ、荷物も置いてきたままだし」
「お前はバカか。荷物なんか明日帰る前に寄ればいいだろうが」
 思い切りバカ呼ばわりされて、良太はムッとする。
「だって俺、今夜はゆっくり風呂につかって寝ようかと……」
「風呂にゆっくりつかればいいだろ。明日は昼過ぎの便を取っておいたから、朝もゆっくりできるぞ」
「え? でも俺、もう飛行機チケット取ってあるし」
「お前はバカか」
 また呆れた顔をされて、良太は「何だよ、勝手に……」とブツブツ言いながらも、とりあえずズボンを履いてコートを取り出した。
「だからどこへ行くんだ?」
「コンビニ。着替えも持ってきてないし……」
 良太は携帯を取り出すとホテルの近くのコンビニを探しながらドアに向かう。
「外は吹雪いてるぞ」
「酔い、醒ましてきます」
 どうやらホテルからワンブロック先にコンビニがあるようだ。
「ちぇ、飛行機キャンセルしなきゃ……」
 工藤の前では文句を並べ立てても無駄という感じだし、それに眠ってしまったのは良太で文句を言えた義理ではないのはわかっている。
「うっわ、さっむー!」


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