花を追い50

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 良太はやつぎばやに事情を説明した。
「吉川がついてるんなら、お前が急いでいく必要なんかないだろう!」
 いきなり怒鳴られて、良太は思わず携帯を遠ざけた。
「そんな言い草ないだろう! 平造さん、あんたの親みたいなもんじゃん! 心配じゃないのかよ! とにかく! 軽井沢行くんで、よろしくです!」
 つい、カっとなって切ってしまってから、良太は、うわあ、と自分にがっくりする。
「なんでこうなるんだよっ!!」
 携帯を握りしめてサービスエリアを出ると、口に出して喚く。
「……あああ……トイレ、行っとこ……」
 良太はとぼとぼと歩き始めた。
「ったく、あのバカが!!」
 一方、電話を切られ、成田で苛ついている男もまた人目もはばからず声を荒げた。


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