花びらながれ21

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 ことあるごとに資産家の御曹司のように言われるが、沢村自身は実家とは折り合いが悪く縁を切っている、というのも再三聞いている。
「それが不動産屋から佐々木さんにそのことがバレて、以来、携帯も切られた」
「ってか何で、そもそも佐々木さんに内緒でやったんだよ?」
「んなもん、話したら絶対反対するに決まってるからだ、佐々木さん」
「じゃあ、佐々木さんが反対するのわかっててやったお前が悪いんだろ」
 そう言ってから、かなりしょげているようすの沢村が少しばかりかわいそうになり、良太は聞いてみた。
「でも、佐々木さん、何でお前が土地を買うことに反対なわけ?」
 沢村は少し間を置いて、重い口を開いた。
「多分、俺がさ、もしそこに家でも建てようものなら、半永久的に佐々木さんと離れないって宣言することだろ? けど、佐々木さんは俺との関係をそこまでもたせようとは考えていない。どころか、そのうちに清算するつもりもあるんじゃないかと思ってる」
 確かに、もし家を建ててから二人が別れたら、また面倒なことになるだろう。
「俺はさ、佐々木さんと、この先ずっと離れたくないって思ってるからな」
 それは沢村の本音なんだろう。
 良太は沢村の思いも佐々木の思いも何となくわかる気がした。
 未来永劫なんてあるかどうかわからない。
 自分だって、この先工藤とどうなるかなんて、皆目見当もつかないのだ。

 


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