花びらながれ26

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  ACT 4

 
 再び目が覚めた時は既に八時を回っていた。
 毎度のパターンで、良太は工藤にしがみついて眠っていたらしい自分に赤面しながら慌ててベッドを降りると、チェストからパンツやシャツを出して慌てて身づくろいする。
「……まだ八時だぞ」
「撮影、小笠原の、フジタ自動車……九時からスタジオ……」
 単語だけを並べて、猫たちの水入れの水を新しく取り換え、カラカラとカリカリを皿に入れ、顔を洗い、スーツを着て身支度を済ませると、コートとバッグを掴み「行ってきます」と扉が閉まるのと同時に部屋を飛び出した。
 ドアが閉まる音に、ちぇ、と良太の口をついて出る。
 工藤と過ごす時間なんて、いっつもこんなじゃん。
 今朝がたエロパワー全開の工藤に乗せられて、滅茶乱れてしまった自分が一瞬頭を掠め、カーッと熱くなるが、それを振り払うようにジャガーのエンジンをかけた。
 その頃、工藤はベッドに腰を降ろして、しばしハグハグと幸せそうな猫たちの朝ごはんのひと時を眺めていたが、徐に携帯を取り出すと、よく知った番号を呼び出した。
「俺だ、ちょっと調べてほしいことがある」
「何だ、お前のせいで俺の頭はどんどん薄くなる」
 工藤は相手の苦情に苦笑いした。 
 良太がスタジオに着いたのは九時ギリギリだった。
「おはようございます」
 あたふたと駆け込みそうになって、息を整えると良太はドアを開けた。

 


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