花びらながれ34

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 その間も有吉はソファにふんぞり返って、黙って茶をすすっている。
「有吉にもはめられるような相手に心当たりはないというし、どうやら捜査は振り出しらしい」
 それから小田は二言三言工藤と言葉を交わすと、何かあったらいつでも連絡してくれ、と鈴木さんと前後して帰って行った。
「ったく、あのバカ、黙ってろって言ったのに」
 そして当の有吉の第一声がこれだった。
「ふざけるな!」
「しっかし、良太ちゃんに助けられるとはねぇ」
 工藤の怒号にも有吉はへらっと笑う。
「冗談じゃないです! こっちは仕事に支障きたしまくりなんですから。それに有吉さんの勝手な行動のせいで、番組にまで支障が出たらどうしてくれるんですか!」
 良太は食って掛かる。
「いい教育してるじゃねぇか、工藤さん。部下は大事にしねぇとな」
「フン、市川の写真撮って、週刊誌に売りつけるなんて当てこすりするとか、小学生レベルだろうが」
 有吉の冷やかしに工藤はそう言い返す。
「え、あれ撮ったの、有吉さん?! どういうつもりであんな!」
 良太はカッとなって声を上げる。
 いくら何でも市川をあんな形で世間に晒すなんて、と良太は憤る。
「さすが工藤さん、よくわかったな。あん時、写真撮ってる俺とあいつ目が合って、あとで怒鳴りつけてきたさ。良太ちゃんに迷惑だろうって」

 


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