花びらながれ42

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  ACT 5

 青山プロダクションの裏庭で、仲間うちの花見が行われたのは、もう明日には花が散ってしまうかもという寸前の夜のことだった。
 撮影でいない小笠原と真中を除く会社のほぼ全員と、いつもの面々、プラグインの藤堂と浩輔、小林千雪とそれにもれなくついてくる綾小路京助、山内ひとみに下柳、そして沢村だ。
 水野あきらにも声をかけると、喜んでやってきて、ひとみや下柳と早速大騒ぎだ。
 小田はあいにく仕事で来られなかったが、事務所の安井や遠野がやってきたし、ねん挫で済んだと微笑む市川をエスコートして有吉も現れ、ドラマの打ち合わせの時、良太がチラッと口にしたのを聞き逃さず、坂口が宇都宮連れてやってきた。
「工藤ファミリー勢ぞろいだな、こりゃ」
「どっかのマフィアみたいなことを言わないでください」
 工藤が坂口の揶揄に突っかかっていた。
 そういう工藤も去年の花見の時は目に見えていやいやだった気がするが、今年は心なしか穏やかな顔をしていると良太は思う。
 気のせいかな……
 桜は去年と同じく、嘱託カメラマンの井上がライトアップして、花びらが散りゆくさままでもが演出されているかのようにただ美しかった。

 


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