花の宴 17

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 ひとみは通りかかったアスカを掴まえた。
「そ、見ての通りよ、横暴京助!」
 最後に俊一が照明を外すと、桜が庭園灯の灯りの中でぼんやり浮かび上がる。
 ふと工藤は足を止めた。
 ようやく静かになったとため息をついているのか、花はひっそりと美しい。
 そうだな、こんなきれいだったんだな。
 工藤は憑き物が落ちたかのようにあらためて心の中で呟いた。
 
 
 真中や須永の心配をよそに、俊一や小笠原はひとみや下柳らと二次会だと街へ繰り出し、明日もゲームがある沢村は肇やかおりと一緒にタクシーを拾う。
 秋山はアスカを、京助は千雪を乗せて去り、鈴木さんも暇を告げる。
 急にしんと静まり返ったフロアで、良太は空になったボトルを寄せていたが、「いいから、もう放っておけ」と工藤が呼んだ。
 良太はエレベーターの扉を開いて待っている工藤の横に滑り込む。
「きれいでしたね、桜。工藤さん、何で嫌いなんですか?」
「嫌いじゃないさ、なかなか、潔く咲いたな」
 七階に着くと、「良太」と工藤が呼んだ。
「ネコに飯やったら、来いよ」
 良太が振り返ると、工藤がそう言って隣の部屋に消えた。
「はいー」
 良太は笑い、慌てて自分の部屋のドアを開けた。
 
 
              おわり


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