みんな、はっぴぃ!18

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  ACT 5
 
 
「さあて、注目! いよいよお楽しみのプレゼント探しの時間です!」
 藤堂が声を張り上げる。
 別に何をしたというわけでもないが、ケーキを切ったり、七面鳥にナイフを入れたりするごとに盛り上がり、思った以上にみんなが楽しく過してくれているらしいのが、藤堂としては一番嬉しい。
 ただ一人、悠をのぞいては。
 時々、悠に料理やワインを運んでやったり、声をかけたりしたが、何だかそっけない。
 河崎がまたちょっかい出していたが、藤堂が行く前に浩輔が河崎に言ってくれた。
 浩輔に言われると、河崎は何も言い返せない。それに自分が悪いとわかってやっているのだ。
「ここのくじを引いて、その番号順にこのリビングとキッチン、それと右手の部屋のどこかに隠れているプレゼントを見つけてください。プレゼントには★のシールが張ってありますからね。たくさん見つけても、ひとり一個ずつですよ。最初に見つけたものだけ、とってきて下さい」
 宝探し気分のプレゼント交換を思いついたのは悠である。
 それは面白いな、と藤堂はすぐ実行したのだ。
「ただーし、ボーナスプレゼントが隠れています! ギャラリー『銀河』の美保子さんから、ペアのハワイ旅行券を頂きました。それから、そこの仏頂面の河崎からは、ホテルの宿泊付きディズニーランドペアご招待券を用意してもらいました。両方見つけてもどちらか一つですけど」
 おおっと歓声があがる。
「見つけた方は、もちろん皆さんが用意されたプレゼントと一緒にもらえますからね。皆さん、頑張って見つけてください!」
 一番くじを引いたのは高津だった。
「一等賞だっ! ハワイ、ハワイ、ディズニーランド、ディズニーランド!」
 呪文のように繰り返しながら、隣の部屋に飛び込む。
「あったっ!」
 ラッピングされた小さな箱を持って足早に戻ってきた高津は、いそいそとリボンを解く。
 もうハワイかディズニーランドかが当たったか、と思いきや、中から出てきたのは皮製の手袋だった。男物だ。
「おお…ありがとうぅうう! これでこの冬も何とか越せますぅ」
 手袋を額に押し付けるように高津は拝む。
「あたしの、それ」
「えっ、淳子ちゃんの? な、なんか、運命を感じるなー俺」
 直子と一緒にきた少しおとなしめの淳子がふふっと笑う。
 くじの順にそれぞれプレゼントを見つけていく。
 最後のくじを引いたのは小林だ。
 小林のマフラーは、浩輔がきれいにラッピングしてくれた。
 河崎と藤堂はくじに関係なくみんなが探し出した後ということになっている。
 大きなものは早くに見つかった。
 悦子が見つけたのは、小笠原が持ってきたブランド物のセーターだ。男物女物二枚入っている。
「きゃあ、すてきーー嬉しい! 彼も喜ぶわ、きっと」
 ハワイ旅行券も早速見つかった。
「ハワイだーーーーーーっ!」
 叫んだのは直子だ。
「あたった、あたったわ、藤堂ちゃん、ありがとおおおお!」


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