みんな、はっぴぃ!20

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 キッチンも隣の部屋も、リビングも人の手がついていないところはないように見える。だが、あと三個は残っているわけで。
 ちょっと小首を傾げ、小林はじっとアイちゃんを見つめると、彼のベッドまで行く。
 アイちゃんを撫でてやりながら、彼がもたれているクッションの後ろあたりに手を入れる。
 覆いのある大きなベッドは寝心地がよさそうだ。
 アイちゃんは、くーんと鼻を鳴らし、小林が優しく撫でている方の手に擦り付ける。
 やがて小林はラッピングされた雑誌くらいの大きさのプレゼントを取り出した。
 包みを解くと、中から現れたのははがき大ほどの絵だった。
 渋い造りの額に入ったその絵には、窓から見える青い空をバックにしたアイちゃんが描かれている。
「あ、かわいい! それ、ここにある絵と同じ人の絵じゃない?」
 アスカが言った。
「せやから、悠くんの絵やし」
「えーーー? そうなのぉ?」
 今度は一斉にみんなの注目が悠に集まる。
 どうやら知らない者も多かったようだ。
「あ、よく見たら、これ、藤堂さんとアイちゃん?」
「今頃気づいたん?」
 壁の絵に見入るアスカに、小林は呆れ顔だ。
 仏頂面の河崎が見つけたのが、良太の用意した可愛いネコの絵が入ったマグカップ二つとにランチマットという乙女な代物だったのは、三浦のもらったぬいぐるみのムーミン同様、みんなに受けた。
 当の河崎はそれこそ苦虫を噛んだような顔をしているが。
「ええ、じゃ、私のプレゼント、義行にぃ?」
 最後に残ったのがさやかのプレゼントだと知り、藤堂もつい顔をしかめる。
 だが、ブランド物のサングラス二つを袋の中から取り出すと、「まあ、ひとつは悠ちゃんにやろう」とにんまりした。
 
 


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