好きなのに 25

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ACT 3

プラグインで打ち合わせをした後、佐々木は久しぶりに古巣のジャスト・エージェンシーに立ち寄った。
「佐々木さん!」
営業の女の子が早速佐々木を見つけて、嬉しそうに笑った。
「よう、これ、お土産」
「わあ、シュークリーム! ありがとうございます」
その声を聞きつけて、デザイン部の美紀が現れた。
「やっぱり、佐々木ちゃん! ちょっと、久しぶり過ぎない?」
軽く睨みつけたものの、シュークリームを見てにっこり。
「あらぁ、美味しそう。今回はこれで許してあげる」
女子たちがあちらこちらからやってきて、佐々木が取り巻かれていると、春日が社長室から顔を出した。
「よう、随分、忙しそうじゃないか」
社長室は相変わらず、喫煙者たちのたまり場となっているようだ。
「ああ? これでも減らしてるんだぞ? 娘がうるさくってな」
「ハハ、さすがの春日さんも娘さんには頭が上がらないみたいやね」
勝手知ったるで、佐々木は社長室に備え付けてあるコーヒーサーバーからコーヒーを二つカップに注いで、一つを春日に渡す。
「おう。どうだ、最近」
「順調、というか、春日さんがあれやこれやこっちに押し付けてくれたお陰で、一時はめちゃ忙しかったですよ」


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