好きなのに 46

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    ACT 4

 佐々木は風呂から上がるとすぐテレビをつけてビールのプルトップを引いた。
 チャンネルを変えるとちょうどスポーツ番組をやっていた。
 プロ野球のキャンプ情報で、関西タイガース沢村の調子が今ひとつだと、出演している評論家たちがもっともらしく説明している。
 今年の予想では三冠王は無理だの、ヒット数はいけるだの、元プロ野球選手だったり監督だったりの評論家連中は勝手なことを言う。
 普段あまり見ないテレビだが、スポーツ番組は佐々木も気になって見てしまうようになった。
 プロの選手と付き合っていながら、あまりに無知過ぎた自分を反省したのもあるが、沢村がまた無茶をしないか、スケジュールを確認する意味もあった。
 ビールを飲み干したところで、携帯が鳴った。
「すみません、遅くに」
 浩輔だった。
「いや、どないした?」
「あ、さっきはご馳走様でした。あの、スキーのことなんですけど、藤堂さんに確認したら、悠ちゃんと高津くん、萩原さんも一緒に藤堂さんの車で行くそうなんです。俺もメンバーに入れてくれてたみたいなんですけど、どうせなら直ちゃんと一緒にやっぱり俺の車で行こうかと」
「そうか、直ちゃん、俺につき合うて、一日損するよりはそうしてくれるとありがたい」
「はい、直ちゃんにはさっき連絡取ったんですが、良太ちゃんからも人数確認の連絡あって、それが良太ちゃんは明後日の朝まで撮影あるらしくて、明後日一人で行くらしいんで、もしできれば、良太ちゃん、佐々木さんの車に便乗させてやってくれないかな、と」


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