好きなのに 57

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 直子が答えるのを聞いて、浩輔がちょっと睨む。
「何だよ、まともだっただろ? 荷物運びますね~」
「あ、すみません、浩輔さん」
 浩輔についてスキー用具を持って良太が入ったのは玄関ホール横にあった広いウォーキングクローゼットで、スキーやボード用具が並んでいる。
 その奥には、スポーツ用品が置いてあり、チューニングができるテーブルも備え付けてある。
「あ、いらっしゃい、佐々木さん、良太さん」
 荷物を降ろし、数台の車が停まっている駐車場の空いているスペースに車を置いて戻ってきた佐々木が玄関ホールに入ると、出迎えてくれたのは綾小路紫紀の息子で高校生の大だった。
「ご厄介になります。大くんか、なんや随分大きうなったなぁ、前に見た時はまだ小学生やったような……」
「やだな、佐々木さん、お隣なのに。俺は時々お見かけしてますよ」
 とっくに身長は180センチを超え、学生服を着ていないと叔父の京助や父親にも負けていないなかなかのイケメンぶりだ。
「大くん、お世話になります」
 浩輔と一緒に良太もクローゼットから出てきた。
「えっと、とりあえず、部屋を決めてもらったら、このスキーツアーについて、ちょっとご説明します」
 そう言いながら大は佐々木と良太の前に持っていた箱を差し出した。
「クジで部屋決めてるんで引いて下さい。参加されるのは佐々木さんと良太さんのほかにあと二人なんで、必然的に残った部屋になるんですけど」


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