好きなのに 7

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 それが円形の天井を持つサンルームの窓から見える降り積もる雪の庭だと気づくまでに、少しばかり時間を要した。
「……何時……? 夕方には帰る言うてなかったか?」
 佐々木が気がついたのは沢村の腕の中だ。
 雪のせいもあってひどく明るい空間に二人とも素裸で、佐々木は沢村に抱かれたままなのに、急に恥ずかしくなって身体を起こそうとした。
「四時だから、これから食事して出ても全然平気」
 そう言うと沢村は佐々木の顎を引き寄せて深くキスをする。
「……っこら、離せ……て」
 ようやく厚い胸板に腕を突っ張って佐々木は沢村を押し退けてソファを降りると、絨毯に落ちているバスローブを拾い上げてもう一度シャワーを浴びに行った。
 仕方なく起き上がった沢村はジーンズだけ履くと、すっかり冷めた料理をキッチンに運んでレンジで温めた。
「先に食べてていいから」
 ざっとシャワーを浴びた佐々木が今度は着替えてバスルームから出てくると、沢村は入れ替わるようにバスルームに向かった。
 時刻は四時半になろうとしている。
 佐々木は皿に料理を取り分け、スープをカップに盛りつけた。
 ビールも出したままでぬるくなってしまったかもしれないが、この際仕方がない。


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