好きなのに 74

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     ACT 6

 日曜日、空は朝から晴れ上がり、絶好のスキー日和である。
 京助が中心となって研二や佐々木も早めに起き出して作った朝食は、ご飯を主食とした味噌汁、卵焼き、鮭に納豆に海苔という和食と、スープにパンにサラダにスクランブルエッグという洋食にコーヒーや紅茶などがダイニングルームに用意され、セルフサービスで朝七時から八時半の間に取るということになっていた。
 フレンチトーストは佐々木がついでに作ったのだがこれが好評で、あっという間になくなった。
「アスカさんは?」
 良太が辺りを見回して、いないのを確認する。
 既に時間は八時十五分を過ぎている。
「あのバカ、どうせまだ寝てるんだろ」
 空になった鮭や卵焼きの皿を片付けながら、京助がそれに答える。
「モデル組は夕べ遅くまで飲んでたみたいですからね。オフの時まで私に起こされたりするのはいやでしょうから、放っておきましょう。お腹が空けばロッジで何か食べますよ」
 コーヒーを飲みながら、秋山が冷たく言った。
「うっわー、おはようございますぅ! まだ時間内ですよね?」
 あたふたとやってきたのは佐久間だ。
「あと12分だ」
 京助がビシッと言い放つ。
「そんな、先輩、ちょっとくらい大目にみたってよ」
「自業自得や。はよ、食べや」
「千雪先輩ぃ、ほんま、きっついなぁ」


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