好きなのに 87

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 美味しい物の前では、天敵京助も関係ない良太がひとつ口に放り込むと、三人でつついたたこ焼きはあっという間になくなった。
 それからこちらも美味そうな匂いを漂わせているパン屋に寄り、良太や佐々木も好きそうなパンを選び、大量に仕入れた袋を車に積んで別荘へと車は帰りを急ぐ。
「今日は、天気良さそうですよね」
 車を降りたとき、良太が空を見上げて言った。
「明日まではスキー日よりみたいやで」
「そ、れはよかった。俺明日は帰らなくちゃだけど、昼前、もうひと滑りできるかな」
 その時は佐々木もまだ、良太が空路のことを心配していたのだとは思っても見なかったのだが。
 先にまず風呂に入ってこいと京助に言われた佐々木と良太は遠慮なく大風呂に向かった。
「お、誰もいない」
 良太は嬉しそうに言って風呂へと入っていく。
「極楽極楽って言いたくなりますよねぇ」
「せやな、ほんま、贅沢な休暇や」
 しばらく二人で湯に浸かりながら、まったりとしていたが、脱衣場の方で声がしたかと思うと、ドアが開いてボード組がどやどやと入ってきた。
「あ、佐々木先生と広瀬さん! お邪魔しまーす」
 髭面の高津やほっそりとした悠に続き、佐久間や公一や大がザバッとかけ湯をして湯船に飛び込んだ。


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