好きなのに 95

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「空いてるの、俺の部屋やから、あとで案内するし」
「はあ、すみません、よろしく」
「せぇけど、今、確かキャンプ中やろ? 宮崎やなかった?」
「あ、いや、明日休みなんで」
「けど、また、忙しいな。タイムテーブル見ながら移動やなんて、ほんまにとラベルミステリー並み」
 そのやり取りは佐々木にも聞こえていた。
 全く、誰が考えたかて、無茶やろ。
「ユキってば、だぁかぁらぁ、鬼のいぬまにってやつよ。沢村っちってば、そんなに良太に会いたかったなんて、ラブラブ~!」
 ケラケラケラと笑いながら、いきなり爆弾発言をしてくれたのはかなりできあがっているアスカだった。
「うわ!」
 良太は慌ててアスカを振り返る。
 しまった! アスカさんに言っておくこと忘れた!
「だーいじょうぶよ、沢村くん、ここではオフレコオフレコ! 良太くんも首をながーくして待ってたんだもんね」
 今度はまたかおりを振り返って、「ちょ! かおりちゃん、また、何バカなこと言ってんだよ!」と良太は焦る。
 こっちも口止めが必要だったのか。
「ひょお! 情熱的!」
「そうだったんだ!」
「きゃあ、ショック!」


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