笑顔をください 25

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 志央は携帯を取り出し、携帯の小さな画面に目を落とす。
「幸也だな、勝手にこんな音、設定しやがって。…生徒会から呼び出し…だ。悪いな、今日は案内してやれなくて」
「生徒会なら、しゃーないですよ…」
 そう言いながら、シュン、と肩を落としているのが目に見えてわかる。
「土曜日、楽しみにしてるから。ごちそうさま」
 志央がドアを開けながら振り返ると、青空の中に「ハイッ!」とにくめない笑顔が浮かんでいた。
 

 

 くっそ、何で邪魔するんだ! しかも昼休みだぞ!
 イライラしながら生徒会室のドアを開けた志央を、三人の男が待っていた。
「どうやら、賭け以外でも退屈の虫退治の仕事がまたやってきたようだぞ」
 幸也がさも面白そうな口調で言う。
「嬉しそうに言うな。何かあったのか? 極力顔を合わせない約束だぞ」
 不機嫌さも顕に、志央は男たちの顔を見回す。
「奥田もやっぱり転校したぞ」
 じっと難しい顔で立っていた男が腕組みしたまま、ぼそっと口にした。
「転校?」


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