笑顔をください 27

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 幸也が頷く。
「実は奥田を家まで訪ねたけど、門前払いくいましたよ。俺が新聞部員だということで、奥田は警戒してるんだ」
 そう報告する西本は二年生だがメガネをかけた大柄な生徒だ。
「そうか」
 志央は難しい表情を崩さず、無造作に髪をかきあげる。
「こないだの連中シメても、やつらを操っているヤツが誰だか結局吐かなかったからな」
 大山が唸るように言う。
「正義の味方『裏番』の次の出番はいつだ?」
 幸也がボソッと口にする。
「やめろ、幸也」
 志央は幸也を睨む。
「何で? まさか盗聴なんかされちゃいないさ」
 先日、七海の口から『裏番』などという言葉が出てきた時、志央は焦った。
 この四人で帽子やサングラスなどで適当に顔を隠し、これまで何回かイジメグループと見極めた連中を現行犯でつるし上げ、口を割らせようとしてきたのは事実だ。
 始めは面白がってやっていたところもある。
 西本は柔道部員でもあるし、大山と幸也は幼い頃から剣道と空手の道場ではライバル同士と、三人はそれぞれ腕に自信がある。


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